◇ ある家づくり相談事例

少し古い話ですが、あるメールが飛び込んできました。建築相談です。
以下のような内容の相談でした。
あまり使っていない雑草地を埋め立てて家を建てたいが、注意することってありますか?ただそれだけのメールでした。それだけでは、的確なアドバイスは無理ですので、メールをやり取りしながらいろいろお聞きしました。

以下が大まかに分かったことです。

  1. 道路は南側にあり巾が6m程度
  2. 敷地は間口が12mで奥行きが15m程度
  3. 道路と雑草地とは60~70cmの段差がある。(雑草地のほうが低い)
  4. 雑草地を道路と平らになるまで埋め立てて、そこに平屋の家を建てる

私は次のようなアドバイスをしました。

  1. まず必ず地盤調査を行う。
  2. その結果によりますが、少なくとも60~70cmは建物が建つ部分は地盤改良をする。
  3. 最終的には地質調査により判断すること

暫くして、と言っても確か2ヶ月くらいは経過していたと記憶しています。以下のようなメールが来ました。

建築業者に先生にアドバイスされたように話をしたのですが、地元の業者で、この辺のことは昔から良く知ってるから心配ないですよ。平屋でもあるし任せてくださいと言われ、少々気になりながらも、ま、専門家の言うことだからいいのかなと思ってしまいました。アドバイス通りにすると費用も掛りそうだし……。業者さんのいいなりにお願いしてしまいました。

アドバイスを聞かずごめんなさいという内容でした。
つまり、地盤調査もせずに、地盤改良もせずに建築してしまった訳です。最終判断はもちろん相談者がされる訳ですので、私としては相当気にはなったのですが、これ以上は仕方のないことだと思いました。

相当気になった所というのは、地元の業者が、
「この辺のことは昔から良く知ってるから心配ないですよ。平屋でもあるし任せてください」
と言った例で問題の起きることが割合多いからです。

そんな事があって、その事をすっかり忘れていたある日、一通のメールが舞い込んできました。以下のようなことが書いてありました。

こんにちは〇〇です。随分久しぶりにメールします。その節はありがとうございました。今日は先生に懺悔の気持ちでメールしています。
私は馬鹿でした。先生のアドバイスを無視した罰が下りました。あれから我が家の建築も順調に進み、無事引っ越しも済んでかれこれ半年になります。ところが梅雨が明けたころから家がおかしいのです。

ここまで読んで私は〇〇さんを思い出しました。以下長々と家のおかしな現象のことが綴られていました。涙ながらのそのメールは読むに耐えない内容でした。心配したことが的中したのです。地盤を甘く見た典型的な例です。

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