◇ 部位別補強金物

家の骨組みを担うのは構造材ですが、その構造材同士を固く結びつける金物について記述します。この金物を所定の通りに取り付けないと、後々危惧される事態を引き起こしますので、とても重要な工事となります。

以下のようなテーマで進めていきます。ご覧になりたいテーマをクリックしてください。

◆ 土台と柱の緊結金物

地震などが起きた場合、水平(横揺れ)もしくは垂直(直下型)の強い力が建物にかかってきます。その場合、一番怖いのは土台と柱が遊離することです。特に直下型の地震の場合は、それが顕著に現れます。土台と柱の緊結金物は、その力に抵抗する役割がありますので、きっちり施工するべきです。外周の全部の柱当たりに施工します。
外部の下地材や仕上げ材、例えば構造用合板やサイディングを貼ることを考慮して施工しなければなりません。

土台と柱を緊結する金物には色々ありますが、一般的に次のようなものが使用されています。
土台当たり4本柱あたり4本の釘で取り付けます。この金物は最近使わなくなりました。

同じく土台当たり4本柱あたり4本のビスで取り付けます。上の金物よりも強度がより期待できますので、最近はこの金物を使用しています。

◆ 2階及び小屋桁と柱または小屋束との緊結金物

土台と柱の緊結金物と同様、地震などが起きた場合水平(横揺れ)もしくは垂直(直下型)の、強い力が建物にかかってきます。その場合、一番怖いのは桁・梁と柱が遊離することです。特に直下型の地震の場合はそれが顕著に現れます。
桁・梁と柱の緊結金物は、その力に抵抗する役割がありますのできっちり施工するべきです。外周の全部の柱当たり、および内部の柱に対しても施工します。
外部の下地材や仕上げ材、例えば構造用合板やサイディングを貼ることを考慮して、施工しなければなりません。

緊結する金物には色々ありますが、一般的に次のようなものが使用されています。
桁もしくは梁の上下階の柱当たりに、それぞれ桁・梁当たり4本柱あたり4本の釘で取り付けます。この金物は最近使わなくなりました。

同じく土台当たり4本柱あたり4本のビスで取り付けます。上の金物よりも強度がより期待できますので、最近はこの金物を使用しています。

同じく小屋の桁・梁と小屋束当たりに、それぞれ桁・梁当たり4本小屋束当たり4本のビスで取り付けます。

同じく内部の桁・梁と柱当たりに、それぞれ桁・梁当たり5本柱当たり4本のビスで取り付けます。写真の場合は、梁と柱の緊結金物としてL型の金物を使用しています。

すぐ上の金物は桁・梁を緊結する羽子板ボルトです。(後述)



◆ ホールダウン金物

地震などが起きた場合水平(横揺れ)もしくは垂直(直下型)の強い力が建物にかかってきます。その場合怖いのは、基礎と土台と柱が遊離・破壊されることです。特に直下型の地震の場合はそれが顕著に現れます。アンカーボルトの役割は、あくまで基礎と土台の遊離防止です。

ここで取り上げるホールダウン金物は、基礎と土台と柱の遊離・破壊に対する抵抗の為の金物ですので、とても重要な役割を担っています。取り付ける位置(ヶ所)や本数には十分な検討が必要ですし、抵抗力が十分に伝わるような施工が求められます。

ホールダウン金物は、緊結する金物には色々ありますが、一般的に次のようなものが使用されています。
ホールダウンアンカーは、基礎に埋め込まれて、土台を貫通して立ち上がっています。写真のように、そのアンカーに対してはナット締め、柱に対してはビス4本打ちの金物で緊結します。

これはホールダウン金物を小屋桁と柱の緊結用に活用したものです。通常、1階に取り付けられた同じ位置の上部に取り付けたほうが効果が期待できます。これにより桁と柱の浮き上がりをさらに強く防止します。
筋違(スジカイ)の取付位置・方向によっては、取り付けが難しい場合がありますので事前のチェックが必要です。

同じく柱に対してはビス5本打ちするタイプの金物で緊結します。

同じく柱に対してはビス7本打ちするタイプの金物で緊結します。当然ビスの本数が多いほうが良いわけですので、階数や取り付け位置、予算などを考慮して決定されます。

このホールダウン金物は柱当たりに、コーチスクリューボルトと言われるものを使います。この写真の金物はコーチスクリューボルト2本用です。

同じ型の型のホールダウン金物です。この写真の金物はコーチスクリューボルト3本用です。

同じ型の型のホールダウン金物です。この写真の金物はコーチスクリューボルト4本用です。

◆ 筋違(スジカイ)用の金物

ここで取り上げる筋違用の金物は柱と柱の間の壁に取り付けられます。X方向及びY方向の壁にかかる応力(例えば台風などの風圧力)に抵抗する役割があり、また、土台や桁などの浮き上がりを防止する役割もありますので、極めて重要な金物です。確認申請上でも、平面図に筋違の位置を明示することを義務づけられています。

筋違はただ取り付ければいいという訳ではなく、ことの重要性から、定められたヶ所と方向を確認しながら、正しくきっちり施工する必要があります。そうでないと所定の耐力を確保できません。

一般的に使われている筋違用の金物です。ビスで固定しますが、筋違当たり7本土台当たり4本柱当たり4本の計15本のビスが打たれます。

これも一般的に使われている筋違用の金物です。ビスで固定しますが、写真でお分かりなように、筋違当たり7本土台当たり4本柱当たり4本の計15本のビスが打たれます。

これは梁との接合部分です。上と同じく、筋違当たり7本梁当たり4本柱当たり4本の計15本のビスが打たれます。

同じく、壁が交差する出隅部分は、このような取付状況になります。上のほうに見えるのは羽子板ボルト(後述)です。

少し角度を変えて、ややアップして撮ってみました。通常一軒の家で取り付けるヶ所は何十ヶ所もありますので、作業としては大変ですが、一ヶ所一ヶ所慎重にそして丁寧な仕事が要求されます。



◆ 火打土台及び火打梁用金物

水平力が建物に加わった時に、それに抵抗するために取り付けられる部材の一つに火打土台と火打梁があります。
火打土台です。通常45mm×90mmの寸法のものを使いますが、写真は105mm×105mmの火打土台です。色が黒っぽいのは防腐防蟻の加圧注入材を使用しているからです。ボルトで土台にしっかりと緊結します。

これは火打梁です。通常90mm×90mmの寸法を使いますが、写真は105mm×105mmの火打梁です。ボルトで桁や梁にしっかりと緊結します。

◆ 桁及び梁を緊結する金物

部材と部材が何らかの力が加わったときに、遊離したり破壊されるのを防ぐために取り付けられる金物に羽子板ボルトがあります。特に桁と梁を緊結する時に用いられます。正月の遊びに羽根突きがありますが、その時使う羽子板に似た形状からこういう名前になっています。

羽子板ボルトにも色々な種類があります。写真のように梁と梁の緊結をより強固なものにする為の金物です。あらかじめプレカット工場で所定のヶ所を決めて、ボルト穴を開けて現場に持ち込まれます。

これは小屋梁の接合部分です。
下の写真は取付前の写真です。


これも小屋梁の接合部分です。左側の梁は高さを60mmほど上げてあります。その為屋根勾配に沿ってカットされています。

◆ 桁及び梁とタルキを緊結する金物

台風のたびに屋根が強風にあおられて吹き飛んでしまった話をよく聞きますが、ここで取り上げるクラ金物と言われる金物は、タルキの一本一本に取り付けられますので、そのような心配はなくなります。是非とも施工してもらいたい金物の一つです。

写真のように、タルキをバンドで巻くような形で取り付けます。桁や梁当たり片側3本づつ計6本の釘で固定されます。タルキの本数は相当数ありますが、一本一本確実に取り付けます。こうすることで屋根が強風で吹き飛ばされる心配がなくなります。

これも同じですが、参考までに屋根の断熱材を施工した写真を載せてみました。

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