◇ 間取り作成のコツ

専門家じゃなくても、簡単に間取りを作れるソフトウェアーが多く出回っていますので、その気になれば誰でも間取りを作ることが出来ます。しかし、家についての耐震性や安全性、あるいは経済性とかについてまで解決してくれるかと言いますと、それはちょっと無理だと思います。その辺は無理だとしても、間取り作成ソフトを一応経験することで、家づくりに於ける、ちょっとした決まりごとなどを知ることが出来ますので、それだけでも相当な勉強になることは間違いありません。

自分で家の間取りを作ってみましょう!

最終的には専門家に依頼するにしても、これらを知っておく事によって、専門家のこだわりや、専門家が一体何を考えて提案してきたかが、かなり理解できるようになります。
ちなみに私がお勧めする間取り作成ソフトは イエスマイハウス です。(フリーソフト)

設計事務所や施工業者を選定する際、ややもすると、営業マンが熱心で好感を持てたからとか、完成予想図がカッコ良かったからとか、およそ建築の本質以外のところで、判断してしまう場合が良く見受けられます。

自分で間取りを作ることで、いい意味で物事の本質を見抜くことができる可能性が高まってきます。そういった意味でも、自分で間取りを作ることは決して無駄ではないと思います。

ここでは、どのようにして一つの間取り図としてまとめ上げていけば良いのか、その辺のところを分かり易くガイダンスしていきます。ぜひ勉強してください。

尚、ここではあくまで、特に各部屋などの基本的な考え方のみを記述しております。どんな風にプランをまとめて行くけば良いのかの、いわゆる設計そのものの手順やテクニックについては触れていません。機会がありましたら後日にでも述べたいと思います。

間取り作成のコツ

どんな家にしたいのですか?
「こんな家です」
とはっきりイメージ出来てますか?
快適な家にしたいですよね。家の中のこと。家の外のこと。考える事は一杯ありますが、欲張らずに少しづつ、ポイントを絞って考えて見ましょう。

もちろん予算もありますので、全てを取り入れることは無理かもしれませんが、優先順位をつけてチェックしていきましょう。

その前に、次のようなことを念頭において考えて下さい。

  • 道路はどちらにありますか?(東西南北)角地ですか?
  • 道路と敷地は平坦ですか?高低差がありますか?
  • 隣地とは平坦ですか?高低差がありますか?
  • 平坦地の場合、盛土の必要がありますか?
  • 敷地は硬そうですか?軟弱そうですか?分かりませんか?
  • プライバシーは保たれますか?
  • 車は何台ですか?どの位置にしますか?
  • インナーガレージ?屋根付?屋根なし?切車庫?堀車庫?
  • 車と玄関や勝手口との行き来は雨に濡れたくないですか?濡れてもいいですか?
  • 来客は多いほうですか?少ないほうですか?
  • 家相を気にしますか?風水を気にしますか?どちらも気にしませんか?
  • 電柱は近くにありますか?
  • 道路には、側溝がありますか?
  • 給水は問題ないですか?
  • 浄化槽が必要な土地ですか?
  • ガスは都市ガスですか?プロパンですか?
  • 都市ガスの場合、ガス質はなんですか?
  • 上空に高圧線は通っていませんか?
  • 隣家の状況はどうですか?
  • 平屋にしますか?2階建にしますか?それとも3階?
  • 洋風ですか?和風ですか?輸入住宅風ですか?それとも?
  • 屋根型は切妻?寄棟?入母屋?半切妻?それとも?
  • 屋根の勾配は、普通?急勾配?
  • 一番こだわりたい所は何処ですか?キッチン?浴室?玄関?寝室?リビング?それとも?
  • バルコニーは必要ですか?眺望の為?物干し場?それとも?
  • ウッドデッキは必要ですか?焼肉パーティー?ガーデニング?それとも?

それでは、順を追って整理してみます。
テーマは以下の通りです。(クリックで該当するテーマへ)

  1. 部屋の大きさや機能を考える
  2. 階段を考える
  3. 収納を考える
  4. より開放的な空間作りを考える
  5. 採光を考える
  6. 屋外空間を考える


1.部屋の大きさや機能を考える

部屋名 チェック項目 部屋の大きさ&備考
玄関 ◆なるべく段差を少なくしましょう
①鏡付収納セット
②手すり
③式台
④框下の靴収納
⑤サブ収納スペース
間口は最低でも1間は欲しい
収納はたっぷり取りましょう
サブスペースの活用
お友達などの来訪者とのコミュニケーションの場としての工夫をしましょう
ホール
ローカ
◆ゆったりとした広さを確保しましょう
①手すり
②コンセント
ローカの間口(幅)は広めに
無駄なローカは作らない
何かポイントを 例:ニッチ、飾り棚等
居間 ◆家族の憩いの場となるように
①リビングセット
②テレビ
③ステレオ・ローボード
④ジュータン等長物用床下収納
最低でも10畳~16畳は欲しい
広さに応じた天井高確保が必要
憩いの演出を何処まで出来るか
明るい部屋にしたい(開口部の大きさ)
2階に設ける場合もあります
食堂 ◆食事の雰囲気は大切です
①ダイニングセット
②カウンター
③TVモニター
最低でも6畳から8畳は欲しい
居間との続きの場合天井高確保が必要
照明器具の効果を考える
明るい部屋にしたい(開口部の大きさ)
居間と同様2階に設ける場合もあります
台所 ◆レイアウトが作業効率を左右します
①システムキッチン
②I型?L型?U型
③対面型?壁付型?オープン型?
④食器棚・吊戸棚・食品庫
⑤冷蔵庫・電子レンジ・オーブン
⑥食器洗い機、床下収納庫
⑦レンジフード(換気扇)
⑧シングルレバー水栓
⑨コンセントの位置、高さ
⑩スイッチ・照明の位置、高さ
6畳は欲しい
吊戸棚は手が届く位置まで下げる
充分な収納スペースの確保
手元灯の取り付け
勝手口は必要か?
換気扇の掃除が大変?
掃除不要の換気扇あり
2.3人での調理可能スペースを確保したい
コンセント(アース付等)は十分か?
ディスポーザーは必要か?
寝室 ◆夫婦二人で使用する場合
①ベッドはツイン?ダブル?
②憩い用のテーブル・椅子は?
③テレビは置きますか?
④パソコンは置きますか?
⑤ドレッサーは置きますか?
⑥タンス類はどうしますか?
⑦1階ですか?2階ですか?
①のみの場合最低8畳あれば十分
②が加わりますと10畳は必要
③と④が加わりますと12畳は必要
⑤ドレッサーは①の場合でもOK
⑥タンス類はWCLに収納したい
(注)部屋を別々に設ける場合は、それぞれ最低6~8畳は必要です
子供室 ◆独立した個室として使用する場合
①ベッドはシングル
②学習机・本棚
③クローゼット
4.5畳~6畳以上
ドアにしますか?引き戸にしますか?
鍵が掛かるようにしますか?
個室を与える事が本当に良い事ですか?
◆二部屋を開放してワンルームで使用する場合
①ベッドはシングル
②学習机・本棚
③クローゼット
④出入り口は別々(2ヶ所)
9畳~12畳以上
何故ワンルームにするのですか?
将来間仕切り出来るようにしたい?
和室 ◆客間兼用として使用する場合
①真壁?大壁?
②床の間・仏間は必要?
③収納は?
④内障子は?
⑤独立型?リビングと続き?
⑥広縁は?
6畳以上
年間に何回利用しますか?
一番お金の掛かる部屋です
納戸的利用や空き部屋にならないように
◆リビングのコーナー和室として使用する場合
①普通大壁になります
②床の間・仏間は必要?
③収納は?
④内障子は?
4.5畳~6畳以上
たまに座敷で食事を楽しみたい場所?
それとも飾り?
それともお客様用?
書斎 ◆寝室と隣接させる場合
①机・椅子
②本棚
③パソコン
3畳以上出来れば6畳
寝室からの動線やドアをつけるのかオープンにするのかを考える
◆独立型の場合
①机・椅子
②本棚
③パソコン
④テレビ?
⑤CD?
⑥ソファー?
3畳以上出来れば6畳
奥様からの逃避場所?(失礼)
仕事の持ち帰り?
それとももう一つの寝室?
奥様用は?
WCL ◆寝室に隣接が定番?
①服は何着お持ちですか?
②枕棚を付ける?付けない?
③タンス類は?
④明り取り窓は?
3畳以上出来れば6畳
寝室からの動線やドアをつけるのかオープンにするのかを考える。
衣類は少しづつ増えていきます
湿気対策は?
納戸 ◆今あるタンス類だけの収納?これから購入予定のタンスは?
①1階ですか?2階ですか?
②枕棚
③明り取り窓は?
3畳以上出来れば6畳
整理整頓が出来そうですか?
湿気対策は?
CL ◆洋服入れ&雑収納?
①各部屋に必要?
②枕棚
③ハンガーパイプ
出来れば幅1間(1.820mm)以上
湿気対策は?
トイレ ◆バリアフリータイプにしましょう
①洋便器が主流
②ウォシュレット
③手すり
④枕棚
⑤カウンター付手洗器
⑥換気扇
広さが肝心
出来れば1.365×1.820mm以上
入り口は片引戸がお奨め
2階にも設置したいですね
洗面所 ◆台所と隣接が便利
①洗面台
②洗濯機パン
③手すり
④脱衣棚
⑤家庭用サウナ?
出来れば3畳以上
入り口は片引戸がお奨め
浴室 ◆バリアフリータイプにしましょう
①ユニットバスが主流
②手すり
③強化ガラス
④乾燥機
⑤換気扇
出来れば2.5畳以上
入り口は3枚引き戸がお奨め
家事室 ◆ユーティリティー機能は大事
①パントリー兼用収納
②デスク・椅子スペース
③明り取り窓に工夫を
④奥様用パソコン?
2畳~3畳以上
入り口は枚引き戸がお奨め
台所と洗面所に隣接させたい
勝手口を設ける場合もあります

最近は、ホビールームとかファミリールームとかサンルームなどを設ける事が良くあります。暮らしに精神的なゆとりをもたらしてくれますが、予算を良く考えて取り入れましょう。また、坪庭を設ける事により、部屋を広く見せたり、採光を取り入れたり、工夫次第で面白い空間を作ることが出来ます。

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2.階段を考える(バリアフリーの階段にしましょう)

タイプ チェック項目 備考
直階段 ◆踏み外したら危険な階段
①手すり取付
②踏面と蹴上のバランス
途中に踊り場を設けたい
ノンスリップも選択肢の一つ
L型階段 ◆踊り場は命のオアシス
①手すり取付
②踏面と蹴上のバランス
途中に踊り場を設けたい
ノンスリップも選択肢の一つ
U字型階段 ◆廻り階段はゆとりをもって
①手すり取付
②踏面と蹴上のバランス
途中に踊り場を設けたい
ノンスリップも選択肢の一つ
廻り角度に注意(30度+60度)

階段には、いろいろな種類(造り方)があります。
ストリップ階段やラセン階段等は、インテリア的には面白いですが、実用的かどうか、費用はどの位掛かるかなどを良く考えた上で採用しましょう。

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3.収納を考える(収納は多すぎることはありません)

収納ヶ所 チェック項目 備考
階段上下 ◆空きスペースの有効活用
①階段下収納
②階段上収納
雑収納が可能
階段上は下端の高さに注意
結構広く取れます
内部壁 ◆壁は収納の宝庫です
①内部間仕切壁
②耐力壁以外の壁
壁厚さは枠寸法を入れて135mm程度
単行本が余裕を持って格納できます
ちょっとした飾り棚にも変身
小屋裏 ◆直下階の1/2までの面積で高さ1.400mm以下のスペース
①貴重な収納スペース
②ハシゴユニット
屋根断熱材は有効?
熱遮断の工夫がいる
ロフト ◆勾配天井とセットで
①ちょっとした収納
②インテリアの空間の面白さ
③ロフト用ハシゴユニット
①造りによってはベッドが置ける
②熱遮断の工夫がいる
枕棚 ◆貴重な収納
①押入・物入の空き空間の活用 ①奥行400~450mm程度

収納スペースが少ないと、当然部屋の中に置くようになります。その結果、部屋が狭くなり窮屈になります。家具等は建てた当初は充分でも、年を重ねる毎に増えるものです。出来れば、そのことも見越して、たっぷりと取りましょう。収納した物が湿気によって、カビたり腐ったりしないよう、湿気対策を怠らないように!

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4.より開放的な空間作りを考える

部屋名 チェック項目 備考
吹抜 ◆玄関吹抜
①階段との一体空間
②手すりの演出
明るい玄関になります
階段との一体空間の場合は階段の向きがポイント
結構広く取れます
◆リビング吹抜
①水平天井?勾配天井?
②化粧手すりは?
明るいリビングになります
エアコンの効きが悪くなります
中2階 ◆スキップフロアの魅力
①階段踊り場
②外観の面白み
カーポート天井高さの活用

一般的に例えば吹抜けなどの開放的な空間を作りますと、部屋の断熱効果が悪くなります。つまり、エアコンの大きさに影響します。ランニングコストがアップします。覚悟して取り入れましょう。

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5.採光を考える

手段 チェック項目 備考
トップライト ◆屋根からの採光
①法的採光に有効
②固定タイプ?開きタイプ?
明るさは通常窓の3倍
雨仕舞にはくれぐれも注意
結露の心配あり?
ドーマー ◆ドーマー屋根からの採光
①外観の面白み
②形状の面白み
内部空間の面白み

トップライトやドーマーは、内部のインテリアや外観に、変化をもたらし、面白いイメージを演出してくれます。ただ、雨仕舞やコストアップの件は、考慮しておく必要があります。

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6.屋外空間を考える

場所 チェック項目 備考
アプローチ ◆窮屈なアプローチは避けましょう
①敷地形状との関連
②車庫との関連
バリアフリーも考慮に入れて
玄関ポーチ ◆ポーチの工夫で家は生きる
①広さ
②形状
最低でも1坪は欲しい
カーポート ◆来客用の車スペースの確保
①広さ・形状・位置
②屋根付?屋根なし?
③切車庫?堀車庫?
出来れば3台駐車出来るスペース
意外とコストが掛かる
アプローチや庭園との関連を上手にレイアウトしましょう。
門扉・塀 ◆門構えは家のイメージを決定付けます
①塀の種類・形状・位置
②フェンスの種類・形状
③門扉の種類・形状・開閉
家にマッチした門構え
意外とコストが掛かる
アプローチや車庫・庭園との関連を上手にレイアウトしましょう。
庭園 ◆庭は南側だけではありません
①形状・位置
②樹木のサイズ・種類
③草花のサイズ・種類・配置
造りによって引き立つ家。
草木の葉や花は、太陽に向かって成長して行きます。ですから、敷地の北側に植えられた草木は、部屋から見ますと、草木の表面を見ることになります。その意味で北側の日の当たる場所に、ちょっとした庭園が出来るようなプランニングの工夫が欲しいところです。
アプローチや車庫との関連付けを工夫しましょう。

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