◇ 低価格住宅について

住宅最近、住宅の低価格化が話題になっています。
どこどこの会社が、坪25万円の住宅を発売とかいう類の話題です。そもそも住宅の価格はどうしたら下がるのでしょうか?

家の価格を下げられる要因には次のようなものがあります。

  • 間取りを平易にする。
    簡単な話、箱型の総2階建ての間取りにする。全体におおらかな間取りにする
  • 屋根形状を平易にする。
  • 必要以上に軒の出を深くしない。
  • 必要以上に階高を高くしない。
  • 全て大壁構造にする。
    (大壁とは、簡単に言いますと柱の見えない構造のことです)
  • 手間を下げる工夫をする。
  • 屋上屋を重ねない。どう言う意味なのかは コチラ をご覧下さい。
  • 利益幅(経費)を圧縮する。

まだ他にも多くのことが考えられますが、ここではこの程度にしておきます。
参考 木造住宅コスト研究

私の考えでは、家の造りは、まず第一に安全なものでなければならないと思っております。つまり地震や台風に対して頑丈なものでなければなりません。では一体どんな構造が安全なのでしょうか?興味がありますか?
例えば、耐震計算というのがあります。次のような図面と計算式です。

耐震計算

この計算書を見たことや、説明されたことがありますか?
業者との打合せの段階で、この話しを持ち出して見てください。その時もしも、業者が知らないとか聞いたことが無いなんて事でしたら、その業者に工事を頼むのを止めた方が無難です。それらを無視して、いくら豪華風(?)に仕上げても、それはまさに砂上の楼閣に過ぎません。この基礎的なものを価格から省く訳にはいきませんね。

それともう一つ、価格を圧縮すると、どうしても下請の職方さん達にしわ寄せが行きます。その結果、手抜き工事が出てきます。この手抜きは、大概の場合建主には解りませんから始末が悪いわけです。そして欠陥住宅が誕生する土壌が生まれる訳です。コストを下げる努力は大いにやるべきですが、良識を逸脱しては話しになりませんね。

吹き抜け家のインテリアや、吹き抜けのある空間など、最近では昔に比べ、住宅の質や性能が、格段に良くなってきております。それだけに、コストアップにつながってしまう訳ですが、これは、住まい手の希望ですから、それはそれで良いかと思います。
要は価格と価値をどうバランスさせるかの問題だと思います。たとえば坪25万円の家が、貴方を、充分満足させる内容であれば結構な話しですが、悲しいことですが、なかなかそうもいきません。それどころか、結果として却って高くついたという話しも良く聞きますし、さらに、手抜き工事でもされようものなら、たまったものでありませんね。限度を超えた低価格化には、それなりの危険性が潜んでいることを知るべきです。宣伝文句にはくれぐれもご用心を!

それから坪単価について少し触れて見たいと思います。
例えば、30坪の家と60坪の家で、

  • 同じ坪単価でしたら、どちらがグレードの高い家になるでしょうか?
  • 全く同じ仕様(仕上)だったとしたら、どちらの坪単価が低いでしょうか?
  • 同じ坪単価の場合、業者の利益はどちらが多く出し易いでしょうか?

お分かりですか?

そもそも、住宅の価格を坪単価で論ずることには無理があります。一つの目安にはなりますが大きな危険性を含んでいます。

柱一本当りの価格を考えたことがありますか?
建物全体の総体積当りの価格を考えたことがありますか?
坪単価は昔からの慣習から生まれたものです。現在のように多様なデザインを主流にした時代にはもはや亜流な考え方です。当然そこに潜む危険なカラクリを知っておく必要があります。

さらに、910mmモジュールの家と1,000mm(1m)モジュールの家の、坪単価のカラクリをご存知でしょうか?

これらのことについては、おいおい述べていきたいとは思いますが、ここでは、ほんとの低価格住宅とは何なのかの意味が、おぼろげながらでも分っていただければ良いと思います。

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