◇ 設計監理料のもう一つの考え方

住宅設計に関する設計監理料について考えてみましょう。

家の設計を依頼するときに気になることは、設計監理料のことです。一般的に、設計監理料は建築費に対する割合(%)で算出されます。物件内容や規模など、また設計者の考え方によって違ってきますが、通常7%~10%ではないかと思います。この方法ですと、建築費が上がれば上がる程、設計監理料もそれに比例して上がります。

同じ坪数でもグレードによって建築費に相当の開きがあります。ところが、住宅の場合、同じ坪数であれば、グレードに関係なく、設計や監理に要する手間や技術料はさほど変わりません。つまり厳密に言いますと、矛盾した算出方法であるともいえます。

その矛盾を解消する一つの方法として、施工面積(*1)に対する料率算定があります。設計監理に対する価値としての対価をどうとらえるかの問題でもありますので、慎重に議論する必要はあるかと思いますが、一つの方向性ではあるかなと思っています。これはあくまで木造の住宅を基準にした考え方であることを付記しておきます。

それでは、施工面積(*1)に対する料率算定について、一つの案として提案しておきます。

(*1)施工面積とは、例えば玄関ポーチや吹き抜け、ベランダなどを含んだ面積のことをいいます。建築基準法の床面積には算入されないけれども、大工さんが手間を掛けて造る部分の面積と説明したほうが分かりやすいかもしれませんね。

表の金額は一つの目安として理解してください。

建物延べ施工面積 設計・監理料(消費税を除く)
100 ㎡ 未満 一律 1,200,000 円
100 ㎡~200 ㎡ 未満 1,200,000 円+100 ㎡ を超える施工面積x10,000 円
200 ㎡ 以上 2,000,000 円+200 ㎡ を超える施工面積x6,000 円
  1. 建物規模が 30 坪(99 ㎡)、坪単価を45万円、設計監理料を10 %とした場合、
    通常の算定方法:30 坪×450,000 円×0.1=1,350,000 円
    上表の算定方法:99 ㎡=一律1,200,000 円
    となり、通常の算定方式のほうが高くなります。
  2. 建物規模が50 坪(165 ㎡)、坪単価を45万円、設計監理料を10 %とした場合、
    通常の算定方法:50 坪×450,000 円×0.1=2,250,000 円
    上表の算定方法:1,200,000 円+65 ㎡×10,000 円=1,850,000 円
    となり、通常の算定方式のほうが高くなります。

坪単価や設計監理料は、いわば変数(各社によってバラバラ)ですので、一概には比較は出来ませんが、ここで言えることは、坪単価が上昇すればするほど、上表の算定方式のほうが格段に安くつくということです。
これに似たような算定方法で、設計を受託している設計事務所も結構多いと聞いています。ま、あくまで一つの考え方として、参考程度に理解してください。

トップへ戻る